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トキワ精神保健事務所 よくある相談事例
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よくある相談事例

ここでは、弊社に寄せられるご相談のうち、よくある相談事例と簡単な回答を掲載します。基本的に、まだ一度も公的機関に相談したことのないご家族や、相談はしているがうまく連携がとれていないご家族には、「どのようにして公的機関、医療機関を利用するか」という観点からアドバイスをしております。
・個別のケースに合わせたアドバイスがほしい方
・公的機関のコーディネート(同行)、病院確保、長期サポートなど業務をご依頼の方
に関しましては、お電話による相談(有料・予約制)をお申し込みください
事例@

家族(子供・親・きょうだいなど)が精神疾患かもしれないのですが、本人は否定しており、精神科病院を受診したことがありません。どうすればよいでしょうか。


精神科未受診で、公的機関にも相談に行ったことのないご家族には、まずはご本人のお住まいの保健所(または精神保健福祉センター)に相談に行かれることをお勧めしています。保健師さんに、受診勧奨(自宅を訪問し、ご本人に受診を勧めてもらうこと)をお願いしましょう。公的機関に相談する際のポイントと注意点については、こちらのコラム にまとめています。
◆参考
さらに詳しいノウハウが知りたい方は、トキワノートをお読みください。
♯001 家族が精神疾患かもしれない……まずはどこに相談に行けばいいの?
♯002 行政機関や医療機関に相談する際、必要不可欠な「エビデンス」とは?
♯003 専門機関に相談する前に〜家族の心構え

事例A

本人の病状が悪化しており、家族としては、入院治療の必要性を感じています。近くの精神科病院に相談したところ、「連れてくれば診ます」と言ってもらえましたが、家族だけでは連れて行けそうにありません。どうすればよいでしょうか。


事例@の回答にもあるように、保健所(または精神保健福祉センター)に相談し、受診勧奨(自宅を訪問し、ご本人に受診を勧めてもらうこと)をしてもらう、という方法があります。
保健所の協力が得られないとなると、残された方法は「民間の移送サービスを利用し、家族主導で本人を医療につなげる」しかありません。民間の移送サービスについては、保健所や精神科病院が情報を持っていることもあるので、尋ねてみるとよいでしょう。
中には「このままやり過ごす(本人が自傷行為や他害行為を行い措置入院になるまで放置する)」という家族もいますが、一つ間違えば命に関わる事態を招きかねず、結果的に本人の病状も悪化し、問題が複雑化してしまうことにもなります。
◆参考
トキワノートでは、民間移送サービスの利用の仕方も含め、家族主導で本人を精神科病院に連れて行く際のポイントをまとめています。
♯010 【移送】家族で精神科病院に連れて行くためのポイント

事例B

本人はかろうじて医療につながっていますが、あまりよい状態とは言えません。病院を変えたほうがいいのでしょうか。


まず始めに、精神疾患は(病名にもよりますが)「完治が難しい病気」と言われています。それゆえに、医療の力を借りつつ「寛解」(病気の症状が一時的あるいは継続的に軽減した状態)を保つことが重要とされています。
弊社への相談事例をみますと、どういう状態をもって「よい」とするかについて、医療機関と家族の認識がずれていることが多いです。精神科医療の「理想」と「現実」についてはこちらのコラム でも述べています。
よって、転院するか否かの考え方のポイントとしては、【ご本人が、家族以外の方(たとえば医療従事者や福祉関係者、当事者同士など)とも人間関係を築けているか】が、一つの指針になるかと思います。たとえば、医療にはつながっているがふだんは家にこもりがちで家族ごと孤立している、家族では支えることが困難なほどの病状なのに病院が親身になって相談にのってくれないといった場合には、治療方針や家族関係の見直しを図るために、病院を変える(セカンドオピニオンを受ける)ことも選択肢の一つでしょう。
ただし、本人が単独で通院治療をしている場合には、家族の意向だけで転医することは難しいため、保健所や支援者となる第三者を入れて話し合うことが必要です。
◆参考
♯008 病識のない家族のために、入院治療が受けられる病院を探す方法
♯009 本人に通院歴はあるが症状が悪化している、あるいは受療中断していることにより、入院治療を検討する家族がすべきこと

事例C

現在、本人は入院治療中です。病院からは早期退院を促され、本人からも退院や差し入れを求める電話が毎日のようにかかってきます。今後について、病院とどのように話を進めていったらよいでしょうか。また、本人にはどのように対応すべきですか。


現在は、早期退院が主流となっており、3か月(長くても半年)で退院を促されることがほとんどです。そのため、入院した段階から病院とよく連携をとり、退院後を見据えた対応(退院後も服薬や通院を継続するためにどうするか・自宅で家族と同居する生活が難しい場合、どのような方法があるか等)が必要になってきます。
病院では、主にソーシャルワーカー(精神保健福祉士)が窓口になります。まずは、ソーシャルワーカーにこれまでの経緯、家庭環境、親子関係などを理解していただいた上で、本人に必要なサポートを考えていきましょう。
◆参考
入院中に家族がすべきことについては、トキワノートにもまとめています。
♯012 入院治療がはじまってから、家族がすべきこと @ソーシャルワーカーと人間関係をつくる
♯013 入院治療がはじまってから、家族がすべきこと A面会の心構え
♯014 入院治療がはじまってから、家族がすべきこと B差し入れや外出・外泊の対応
♯015 入院治療がはじまってから、家族がすべきこと C手紙で気持ちを伝える

事例D

子供が精神疾患を患っていますが、リストカットなど自殺未遂を繰り返しています。また「死にたい」「今から死ぬ」とたびたび口にするため、最近では家族のほうが疲弊してしまっています。どのように対応すればよいでしょうか。


自傷行為や自殺未遂については、「一番始めにやったとき」の対応がもっとも大切と言えます。そのときに、親をはじめとする周囲の大人が「大ごと」にできるか。「大ごと」にすることで、子供の心に「命の大切さ」を刻ませることができるかどうかです。
ここで大人が真剣に向き合わなかったり、世間体を気にして家庭内で収めたりすれば、子供はそれ以上の行為をもって親の真意を見極めようとします。やがて自らの命を駆け引きに利用したり、大人を試す行動を取ったりするようになります。
子供の言動にそのような駆け引きの様子が見受けられるのであれば、「今さら遅い」と思わずに、第三者(保健所や警察、医療機関等)を巻き込み、問題を「大ごと」にしていきましょう。
実際に自殺を図った場合や、食事を拒否するなどセルフネグレクトの状態にある場合は、措置入院を検討する必要があります。いずれにしても、保健所や警察、医療機関との連携は欠かせませんので、諦めずに相談を重ねましょう。

事例E

本人の「きょうだい」の立場です。これまで本人の対応は親に任せてきましたが、親も高齢になり、状況は悪くなるばかりです。自分にできることがあるでしょうか。また、何からはじめればよいでしょうか。


弊社に相談のあるケースでは、きょうだいのほとんどは、幼い頃から本人と折り合いが悪く、実家とも距離をおいて生活をしています。親のほうも、心配をかけまいと真実を話していません。つまりきょうだいは、本人との人間関係がないだけでなく、これまでの経緯も知らない、本人がどのような生活をしているのかもよく分からないといった状況です。
そこでまずは、現状(事実)を正確に把握すべきです。少なくとも以下の事項は、親から話を聞くだけでなく、実際に自宅に赴いて確認をしておきましょう。

・現在の本人の言動、生活状況(一日の過ごし方)など
・精神疾患(またはその疑い)があるならば、その病状(具体的なエピソード)
・入通院歴の有無、かかりつけの医療機関や主治医、診断名、飲んでいる薬の名前など
・親子の関係(親に対する暴力や暴言、束縛があるのか)
・第三者への迷惑行為、警察沙汰など

その際、可能ならば、音声や写真などで記録をとっておくとよいでしょう。とくに精神疾患を疑う言動(妄想や幻覚に基づく発言)や、部屋がゴミ屋敷化している様子など、誰が見ても介入が必要と思われるエビデンス(証拠)を記録しておきましょう。
きょうだいの場合、「自分も動くが、本人の対応やサポートは親にやってもらいたい」(つまり、責任は親にとってほしい)と、相談に来る方が多いです。しかし中途半端な関わりが事態をこじらせることもあります。きょうだいは現状をしっかり把握した上で、どこまでの覚悟があるのか、考えてみる必要があります。詳しくは、コラム「きょうだいの心構えと覚悟」でも触れています。
◆参考
きょうだいの方向けのトキワノートは、以下になります。
♯005 きょうだいの立場で、何をすべきか @現状を知る
♯006 きょうだいの立場で、何をすべきか A親と腹を割って話し合う
♯007 きょうだいの立場で、何をすべきか B親は「心配ない」と言うけれど?

事例F

子供が10代で、問題行動を繰り返しています。どこに相談したら良いのでしょうか。


問題行動が何か、にもよります。精神疾患(あるいはその疑い)なのであれば、医療にかかる必要がありますし、非行や不法行為であれば、警察または少年センターへの相談になります。子供の年齢が0歳児から18歳未満の場合、子ども家庭支援センター(または地域子育て支援センター※各自治体で名称が異なる)や、児童相談所に相談することもできます。
いずれにしても(学校に通っているならば)、まずはスクールカウンセラーなど、相談できる学校職員を通じて専門機関につなげることを検討しましょう。
成人を迎えてしまうと、「本人の意思」が最重要視されるようになります。だからこそ未成年のうちに、親が子供の抱えている問題についてしっかりと把握し、ある程度の道筋をつけておくことです。その際、家族以外で本人のことを理解してくれる大人の存在を見つけておくとよいでしょう。


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