弊社では創業から30年近くにわたり、精神疾患に起因する家族の問題解決に取り組んできました。最難関のケースに重点的に取り組んできた実績に加え、日頃より業務を通じて行政機関や精神科病院などとも交渉を重ねていることから、精神科医療・精神保健福祉行政に関する最新情報を手にしています。症状の重い精神疾患患者を医療につなげたい、自立を目指してほしい、というご家族に対し、どこよりも「現実的」なアドバイスができるのが弊社の強みです。
電話相談
子供(あるいは親、きょうだい、配偶者など)に精神疾患があるご家族を対象とした電話相談です。まずはご家族から丁寧にヒアリングを行った上で、問題解決のための現実対応をアドバイスいたします。ヒアリングの内容は、対象者の現状・経緯から、生育歴・親子関係まで、問題の本質に関わることをお伺いしていきます。電話相談を利用されたご家族からは、「問題点が整理できた」「次に何をすればよいか分かった」とのお言葉をいただいております。また、「アドバイスのおかげで、家族で医療につなげることができた」というご家族もおられます。
相談例
- 家族(子供、親、きょうだい、配偶者など)に精神疾患(またはその疑い)があるが、何から始めればいいのかわからない
- 精神疾患をもつ家族について、医療につなげたくて保健所など行政機関に相談はしているが、なかなか先に進まない
- 精神科病院への通院や入院はできているが、病院側との連携がうまくとれない
- 精神障害者の日常生活をサポートするにあたり、どう対応すれば良いか
電話相談のおもな内容
- はじめにご家族へのヒアリングを行います
- 家族が気づいていない問題点を指摘します
- 現時点でできる、現実的な対応についてアドバイスします
ご利用料金 1コマ(60分)11,000円/延長(30分ごと)5,500円(いずれも税込)
コンサルティングサービス
近年の電話相談の傾向として、相談者(ご家族)の抱えている問題がより複雑化・深刻化しており、求めている答えをお話しするには、1コマ(60分)ではとても時間が足りないケースが増えています。中には時間を延長されて3、4時間の相談になる方、アドバイスを元に自分で動いてみて、「また分からないことが出てきた」と、電話相談を何度もリピートされる方もいます。
端的に申し上げて、弊社のホームページや、押川剛著『「子供を殺してください」という親たち』を読んで、「うちとまったく同じケースだ!」と感じられるご家族は、保健所や精神科病院からは「(対象者の)病状やコミュニケーション能力などから対応困難である」、「家族にも問題があり、支援をするのが難しい」と受け止められています。つまり、問題解決に取り組むに当たり、相応の時間と労力を要するケースである、ということです。
そこで弊社のコンサルティングサービスでは、電話相談から一歩進んで、家族が抱える問題の全体像を把握し、今ある資源(家族や協力者など「人」、かけられる「時間」「お金」など)を有効活用し、現状を少しでも打破できるようサポートいたします。
相談例
- 対象者はかろうじて医療につながっている(通院はできている/入院歴がある)が、問題行動が絶えず、家族との関係も改善の余地がないため、将来を見据えた解決方法を探りたい
- 対象者の精神疾患以外にも家族間で問題を抱えており、将来的に想定される出来事を踏まえて、家族全体の相談に乗ってほしい
- 精神疾患が疑われる、あるいは精神科受診歴のある対象者が、第三者とトラブルを起こした(または逮捕・留置されてしまった)。家族として今後どのように対応するか、緊急に結論を出さなければならないため、相談したい
- 対象者が未成年で、本来なら行政機関や医療機関の協力・介入を十分に得られるはずなのに、なぜかうまくいかず、対象者も親も孤立している。親として関係機関とどう連携を図ればよいのか、アドバイスがほしい
コンサルティングのおもな内容(料金によって提供できるサービスが異なります)
- はじめにご家族へのヒアリングを行います(対象者に関することに加え、相談者ご自身のことなど、電話相談よりもさらに踏み込んだ内容をお伺いします)
- 場合によっては、相談者以外の家族や親族、対象者が通っていた学校の先生などにも、聞き取りを行います
- ご家族の用意した資料(対象者の音声や映像)などを元に、情報を収集、内容を精査・分析します
- 知りえた情報をもとに、対象者に関する資料を作成します(行政機関や医療機関に提出するための資料にもなります)
- 長期的な視野に基づき、ご家族がとれる現実的な対応について、アドバイスを行います
- 行政機関や医療機関、公的支援の利用の仕方など、ご家族では調べることが難しい有益な情報について、代わりに調査し、アドバイスを行います
- ご家族では行政機関や医療機関との交渉が難しい場合、弊社スタッフが同行してサポートします
- とくに対象者が未成年であるなど、本来なら得られる公的支援が受けられていないケースでは、親御さんの対応に問題があることが多くみられます。そこで弊社が関係機関との間に入り、対象者が適切なサポートを受けられるよう、支援体制をまとめます
※対象者が一人暮らしをしているなど、ご家族が現状を把握できていないケースでは、視察調査をご提案することもございます(別途料金がかかります)
ご利用料金 330,000円~(税込)
他の子供たち(対象者のきょうだい)のために… 親子間の橋渡し安心サービス
長期ひきこもりの「8050問題」「7040問題」でも明らかなように、近年は対象者および親世代の高齢化が顕著になっています。それに伴い弊社への相談者も、親御さんから、他の子供たち(対象者の兄弟姉妹、以下「きょうだい」)に代替わりしています。
親御さんは、きょうだいたちに心配をかけたくないあまりに、対象者とは距離をとった暮らしをさせ、詳細も話していません。ところが、親自身が病気を患ったり、両親のどちらかが亡くなるなどすれば、結果的にきょうだいが本人対応せざるを得なくなります。慌てふためいて恨み言を言いながら、弊社に相談に来られるきょうだいは少なくありません。皆さん、「親からは『心配するな』と言われてきたけど、蓋を開けてみたら最悪の事態に陥っていた」「こんなことなら、親が元気なうちに(本人に関する)詳細を聞いておけばよかった」とおっしゃいます。また、対象者と親御さんが同居している場合、親の介護問題も絡んできますので、「経済的な面も含めて、先々のことをどう考えているのか、親と真剣に話し合っておくべきだった」とおっしゃる方もいます。
お話を聞いていくと、きょうだいの本音としては、二つに分かれます。一つは「対象者や親を見捨てられないので、自分のできることはしたい(また、それができるだけの時間やお金の余裕、配偶者等の理解もある)」パターンと、もう一つは「対象者や親との関係も悪く、直接、関わる気はないが、将来を案じて不安を抱えている」パターンです。
いずれにしてもきょうだいは、対象者や親のことなど、実家にまつわる「事実」を把握していないことが多いです。それゆえに安易に「何とかできる」と考えていたり、反対に、必要以上に不安を抱えていることもあります。本来であれば親御さんが行政機関や医療機関を利用し、あるいは弊社のような民間企業に委託するなどして、対象者の将来に道筋をつけてあげることがベストです。しかし、さまざまな理由からそれができなかったから「今」があるのであり、だからこそ弊社では、親御さんが元気なうちに、せめてこれまでの経緯や現状、相談履歴など、事実に基づく「情報」をきちんと伝えておくことが重要だと考えています。
親御さんの中には「他の子供を巻き込みたくない」「自分たちが死んだら、本人(対象者)のことは、放っておけばいい」などとおっしゃる方もいます。しかし親亡き後、対象者が刑事事件や、近隣住民など第三者とトラブルを起こしたときには、きょうだいにも連絡が入る可能性は十分にあります。そのときにきょうだいが、最低限の「情報」を持っているのと、いないのでは、その後の対応にも大きな差が生まれます。
このようなケースにおいては、きょうだいもまた、親との関係に問題や悩みを抱えており、「親と冷静に話ができない」「親と話をしても、本音のところが分からない」などの訴えを聞くこともしばしばです。中には、親御さんは色々と話をしてきたつもりでも、実際は対象者に関する「愚痴」レベルの話に終始しており、きょうだいが余計に不安を募らせ、対象者に対する怒りや恨みばかりが膨らんでしまっているケースもありました。
親子間の橋渡し安心サービスでは、弊社が親御さんから事実の聞き取りを行い、知りえた情報を精査・分析した上で、きょうだいにフィードバックします。きょうだいは事実に基づく情報を得ることで、家族の問題について客観的に向き合うことができます。自分にできること・やるべきことを冷静に検討したり、気持ちに整理をつけたりと、得られるものは多くあります。
なお、このサービスは基本的に、情報を残したい親御さんと、受け取りたいきょうだい(他の子供たち)の、双方の同意が必要となります。どちらかの同意を得ることが難しいケースでは、サービスの提供をお断りする場合もございますので、事前にお問い合わせください。
相談例
- 対象者の現状や、これまでの経緯、相談履歴、親の意思など正確な情報を、(対象者の)きょうだいのために残したい
- これまでは誰の介入も拒んできたが、自分が年老いた今、助けを得られるなら得たい、という気持ちになっている。(対象者の)きょうだいの本音を知りたい
- これを機に親子の関わりを振り返り、自分(親)自身の本音や今後について考えをまとめ、伝えるべきことは伝えておきたい
- 子供には言いにくいこと(対象者の将来を踏まえての親の経済状況、相続に関することなど)についても、話を聞いてほしい
- 知りえた情報を元に、(対象者の)きょうだいに対して、有益なアドバイスしてほしい
親子間の橋渡し安心サービスのおもな内容
- はじめに、対象者のきょうだいへの簡単なヒアリングを行います(どの程度の現状認識か、対象者に関わる意思の有無、親御さんへの希望などをお伺いするため)
- きょうだいのお話を踏まえた上で、親御さんにヒアリングを行います。ここでは、対象者の現状や、これまでの経緯、相談履歴、生育歴などをお伺いします。親御さんご自身のことについて、踏み込んだ質問をする場合もあります
- ヒアリングを行う中で、親御さんにできそうなことがあれば(たとえば、行政機関に相談することで支援のきっかけが見つけられそうな場合など)、適宜、アドバイスをします
- 親御さんから聞き取った内容を元に、資料を作成します(対象者に何かあったときに、行政機関や医療機関に提出するための資料にもなります)
- 知りえた情報を対象者のきょうだいにフィードバックし、彼らができる今後の対応について、アドバイスを行います
※お電話にて親御さんから長時間の聞き取りを行うため、親御さんの体力や聴力・認知機能に問題がある場合は、お受けできません。
ご利用料金 110,000円(税込)